出会う
まだ文の形に育っていないから、夢見ている。
白茶は軽いお茶の香水ではない。まだ十分に熟していない若い芽への観察である。早摘み。縁に残るうぶ毛。淡い水色。かすかな味。まだ夢見ている香り。
私は、まだ言葉の形にならない夢の言葉。まだ色づかない葉の言葉。朝の光をまだ宿す白の言葉。
聴く
夢見ているあいだは、愛おしい。
小さな瞬間がある。まだ決めていない何かを考える朝。まだ名のない計画を抱える午後。まだはっきりしないもののなかに美しさを見る一瞬。
そのとき、白茶の言葉が語られる。結論はない。ひらいていくだけ。
すべての夢に成長が要るわけではない。計画も。形も。
香りはひとつでは生まれない。白茶が声を見つけるために借りた断片。
開くとき
シダマンダリンセージ
落ち着くとき
白茶アイリスマテ
残るもの
アンバートンカビーンローズウッド
こだま
持ち帰る香り。分かち返す片隅。
白茶の言葉では、まだ夢見ているもののひとつひとつが大切だ。
白茶は、家に持ち帰る香りにもなる。机の上の小さな一角。朝のための、若いひと重ね。
あるいは、分かち合うための一角。まだ育っていないこと。形のいらない話。ただ聞かれるために。